【図表】生活保護受給者が2百万人を突破しましたが、問題は?

 2011年に入り生活保護受給者が200万人の大台を突破し、2011年11月現在の速報値では205万人(7月末データ)になったと厚生労働省より発表がありました。生活保護制度開始から史上最大との事で、世界や国内の経済情勢や、下記グラフを見る限りではさらに今後数年間は増加が続く事が容易に想像されます
 ところで、「受給する事自体」や、この「受給者の数」が問題なのでしょうか?それは違います。公的扶助であり、最後のセーフティーネットですので、必要な方が受給すること自体やその数の増加には全く問題ありません。憲法でも定められた「最低限度の生活を営む権利」なのです。では、なにが問題なのでしょう。



 世帯の内訳は以下の通りです。



 「高齢者世帯」と「その他の世帯」が受給者数を押し上げている様子が伺えます。母子世帯や、障害者世帯、傷病者世帯は大きな変化はありません。「高齢者世帯」については、年金の受給が十分に得られないか、又は、支給開始年齢の遅延化による被害を受けた人が高齢受給者となっているのでしょう。国の年金システムの運用ミスが主な原因ですから、やむをえない受給でしょう。生活保護は生活に困っている人のための公的扶助であり、最後のセーフティーネットですから、必要な方は遠慮なく受給申請しましょう
 では、「その他の世帯」とはなんでしょう??いま問題となっているのはこちらで、「健康で、どうみても働ける若い日本人がもらっている」、あるいは「外国人が最初から保護費受給のために来日してきている」という報道がなされていて、ここが最大の問題点となっています。

「健康で、どうみても働ける若い日本人がもらっている問題」
 いわゆる「ニート問題」や「未婚化問題」とも連鎖します。ただ、「高度経済成長期」や「バブル期」からすると、今の有効求人倍率は比較にならないくらい低いわけです。職業選択の余地がほとんど無く、なんて事のない就職先でも内定獲得競争の場になる様な、転職も込みで「就職超氷河期」であるのは間違いのない事実です。このままでは、このタイプの受給者は増加の一途をたどる事でしょう。なにより本来日本の将来を担うべき青少年には就業と実務熟練の機会が十分に与えられるべきなのです。このためには、有効求人倍率を常時最低2倍以上にするような政府や財界による抜本的な雇用対策が必要になってきます。
 ところで、同情さえされるべきこのタイプの受給者を、あろうことか責めたてるマスコミの報道が激化してますが、論点が違うというか、責め立てる相手が違っていると思います。この問題は、政府・財界の責任であり、これらを徹底的に責め立てるべきなのです。
 数年前、資力調査ではじかれ、生活保護を受給できなかった日本人青年が餓死・孤独死したケースがありました。以前の日本では考えられないことです。政府・行政に憤りさえ感じる人も少なくなかったでしょう。当時、「行政による殺人」とさえ揶揄されました。やはり、若手であれ、なんであれ、必要な人には惜しみなく給付しなければなりません。

「外国人が最初から保護費受給のために来日してきている問題」
 この問題はもはや「公的扶助」とか、「セーフティーネット」レベルの話ではなさそうです。「難民受け入れ問題」といった方がいいのではないでしょうか。ところで、日本は現在、「帰化」はOKですが、「難民受け入れ」を全く行っていない非人道的(?)国家とされています。昔から単一民族であったからでしょうか。
 さて、難民問題はともかく、一説によると、ヤクザの手引きであったり、ある政党関係者の手引きなどで、合法だが、事実上の不正受給しているケースもあるとマスコミが報道しています。これこそ報道の力をもって、糾弾し、潰していくべきでしょう!
 「資力調査」のシステムの見直しも必要ですから、政府に対しても一喝といったところでしょう。本当に必要な人が資力調査に落ちて、組織的不正受給者が通過するなんておかしな話です。

 このようにもらっている人の「数」が問題ではなく、受給の「理由」や不正受給の横行してきていることが本当の問題なわけです。そして、本当に受給が必要な人に失礼のないように情報を発信したいものです。

★次は、国費としての生活保護費と受給額の問題を追及してみましょう。
まだ続きがあります>>















最終改訂2013/2/6

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