ギリシャの「破たん」で何が起きているのですか?今後、どうなりますか?

 ギリシャにおいて、同国国債のデフォルト(債務不履行)懸念があり、2010年より経済危機となっています。現在、経済破たん寸前の状態にあり、ユーロ圏をはじめ、世界経済への悪影響を及ぼしています。ヨーロッパのうちEUの共通通貨としてユーロを採用してきたことが、かえって裏目にでました。今、ギリシャは、家計に例えるなら、多重債務者が借入金を返済できなくなった自己破産状態にあると言えます。IMFからの公的資金注入のため、徹底した歳出削減が、ギリシャ自身ではなく、外部から圧をかけられる形式で断行されようとしています。

国債の元本切り下げ検討
   先日(2011/10)、ギリシャの国債の償還を元本の2分の1の償還で手をうつかどうかの検討会議がされたそうです。つまり、確実に増やすはずが、半分になって還ってくるということです。国債はどこの国でもリスクフリー商品とされてきましたが、破たん国家に限っては、資産価値が2分の1にすることも断行されかねないことを示しています。かつて、日本でも同様のことはありましたから、前例はあります。しかし、債権・債務の慣行を揺るがす事態といえます。おそらく、他国の国債時価も下がるでしょう。経済的にも大ダメージです。
公務員の俸給・年金の切り下げ
 また、ギリシャでは2011/09時点において、すでに公務員への俸給支払い(20%削減)と一部解雇(現在国民の約2割が公務員、日本は4%程度)、年金の大幅削減が決定されました。特に破たん国家でなくとも行われるべきことでしたが、国債の発行などで、だましだまし逃れてきました。その頼みの綱の国債がデフォルトになったとあれば、真っ先に切り捨てられるのは公務員の俸給ということになります。IMFが絡めば、国外から外圧がかけられ、指導、命令される情けない形での切り下げとなり、自主的な経済復興もできなくなります。
公務員によるデモ発生
 2011/10/19 アテネにて公務員による48時間デモが発生しました。上記、公務員削減等への反対がデモの理由との事。自らの所得のために公務員が、自国の警察当局に火炎瓶を投げつける様は見るに堪えないものがあります。その後も過激派の公務員デモが頻発しています。
国民投票の是非
 2011/11/02 EUの救済を飲むかどうかギリシャ国民に是非を問うとの事。デモを抑え、政権を安定化することが狙いともされるが、フランス・ドイツの首脳だけでなく、ギリシャ以外の全世界中の市民が頭を傾げている状況。一刻の猶予も無く、そもそも外部から助け船をだしているのに、それをじっくり選ぼうとしていること自体にギリシャ以外の人達は疑問を感じることでしょう。しかも、国民審査で否決されたら、経済的破たんでは済まず、国家破たんとなるかもしれません。
 2011/11/04 ギリシャ国会野党の協力が得られるとのことで、急遽、国民投票の取り下げとなる模様。海外(特にEU諸国)の反論の大きさに野党が折れた形となりました。さらなる国民(特に公務員)のデモが予想されます。
首相辞任と国会連立
 2011/11/07 ギリシャ与党である「全ギリシャ社会主義運動」党首のパパンドレウ首相と野党第一党の「新民主主義党」のサマラス党首は、財政危機を乗り切るため、両党による大連立政権樹立で基本合意しました。パパンドレウ首相は退陣する旨、表明しています。とりあえず、今年中の財政破たんは免れた模様です。しかし、危機的状況が根本から改善されたわけでは決してありませんから、予断は許されません。それにしてもパパンドレウ首相がギリシャの財政危機を指摘したにも関わらず、首相から降ろされて万歳とは、ギリシャとはどういう国家なのでしょうね。
イタリアで首相辞任要求
 2011/11/07 ギリシャ国債を多数抱えるイタリアにてデモが発生。首相辞任を要求するものとのこと。
 2011/11/09 ベルルスコーニ首相退陣表明。

★ギリシャ問題から見る「日本」の反省点をまとめました。「人の振り見て我が振り直せ
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最終改訂2013/2/6

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