【図表】日本(世界)の医療費・医師数とそれらの妥当性は?

 日本が医療「費」大国であることと、医師の「偏在」が問題視されています。これについて、政治と医療の担当者間では論議が活発ですが、それ以外はどうも蚊帳の外といった感があります。そこで、統計学、経営学、FP、そして医療を受ける側からのアプローチも加味して分析してみたいと思います。
 「世界の統計2011」(日本政府・統計局)から当方がまとめ直した表です。国家による一人当たりの医療費支出と国民千人当たりの医師数を表示しています。医療費が高い国から順に並べてあります。



 日本はというと、一人当たりでは、医療費支出は案外飛びぬけて高いわけではないようです。先進国では中位といったところでしょうか。しかし、他国と比較すると医療費に対してどうも医師の数が少ない様子が伺えます。2007年では日本の医師数2.1人(国民千人当たり)です。世界の医療費と医師数で最小二乗法プロットをとると、同じ医療費なら日本は医師は2.64人(国民千人あたり)であるのが妥当とでます。つまり、
  (2.6△2.1)×1億2千8百万人/千人 = +6万4千人位
 増やしても統計学上は問題ない
計算となるわけです。日本の医師数(2008年) 約27.5 万人を、約33.9万人にしても世界水準としては統計的に問題ないことになります。もちろん、医療界の個別の都合は全く加味していない内容ですが、少なくとも医師はまだまだ増やす余地は十分にあるといえるでしょう。
 一応、医療界の事情を加味したいと思います。「医師数増加に関する日本医師会の見解−医学部を新設すべきか−」(2010 年7 月14 日・日本医師会)によると、国民人口は減少するので医師不足ではなく、医師偏在が問題であり、医学部新設には医療崩壊の危険性があるとされています。早い話、「医師を増やすな」という条件が出されているということになります。ならば、医師を増やすのではなく、医療費削減を徹底し、医療費の妥当性を確保するアプローチをとるしかないということになります。

★医師の数はこのまま。では、医療費をどれほど、どのように切り詰めれば妥当になるのでしょうか?
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最終改訂2013/2/6

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