「ISO」や「社内標準化」を推進している企業が多いのはなぜ?導入での失敗例はないの?(2)




【失敗例】
 1.認証はもらったが、実質的に社内標準化が達成できない : これでは名ばかりで、本末転倒です。CM効果はあっても、いずれクレームやリコールにあえぐ事になり、ISO認証の意味はなくなるでしょう。ひどい場合は、認証を取り下げられることさえ考えられます。

 2.コストばかりがかさんでしまった : 2010年代に入って、もうISO認証はCM効果を期待できるほどの差別化にはつながらなくなったと言えるでしょう。無理を押せば、ISO認証で赤字になることもあり得ます。品質マネジメントシステムにより、コストダウンも図っていこうというものですが、まじめにやらないとコストは改善されません。審査には百万円かかるわけですから、認証だけで大金が支出されます。全社的にコストダウンに取り組まなければなりません。コストになるだけなら、法律上の義務ではないので、初めからISOには関わらない勇気も必要です。



 3.現場、末端社員レベルにまで浸透していない : いまだに親方主義や秘密主義の先輩はいませんか?例えば、「教えてもらおうなんざ、10年早え!」、「うるせぇ、体で覚えろ!」とか、「そんなこといちいちいわれんでもできるようになれや!」です。原始的すぎて、これじゃISOどころではありません。確かに、後輩が速く育つと、先輩にとっては脅威かもしれません。しかし、ビジネスが世界レベルで行われていて、若手の人材不足の中では、いち早く社員教育を徹底しないと企業は生き残れません。後輩への技術伝達も疎かにできない時代なのです。末端社員の社内教育レベルから品質マネジメントシステムを周知・徹底しなければ意味がありません。

 4.口の悪い社員は「USO800」とさえ言う : ISOをもじって、「ウソはっぴゃく」などと現場の人が揶揄したりします。3.の延長で、あまり浸透していない企業では、現場の社員などから品質管理部の取り組み方に対して冷ややかな言葉が投げられたりします。現場にお願いするのも大事ですが、一定の導入の効果も出さねばこのように言われてしまいます。現場の士気を下げたのでは問題です。


  ★まとめ
 ISOは国際標準規格であり、社内標準化のため導入する企業が多いのですが、CM効果をメインの目的とする企業もあるのは事実です。やり方次第では、導入が失敗につながることもあります。
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2021年5月24日