消費者(得意先)クレームが発生しました。どうしたらよいでしょうか?

 まず、注意したいのは、クレーム対応も立派な営業活動ですので、疎かにできない点です。ここ10年、クレーム等を軽視したがために、信用を失った、収益がダウンした、最悪、潰れたという会社は数知れません。逆に、クレーム対処が上手くいけば大きな信頼へとつながり、さらなる収益アップにもつながります。TV−CMでクレーム(リコール)を神妙に告知して、成功した例もある位、今、クレーム対応は顧客満足度向上に直結するものと言えるでしょう。
 さて前置きはこれぐらいにして、ここでは、クレーム発生から解決までの会社組織の動きとして、製造業大企業を例に紹介したいと思います。

【1】お客様情報受付 : CS部のオペレーターが「お客様情報」として、電話・メール等で受け付けます。この時点ではクレームとは断定できません。お客様の勘違いと言う可能性も十分あり得ますが、丁寧な応対は必須です。クレームではなくとも「調査の上、後日回答する」姿勢が大切です。そして、CS部は営業部・品質保証部に情報を送信します。
【2】1次分析・お客様のミスか当社起因か判断 : 営業部と品質保証部で、1次的な分析をします。明らかに、お客様の勘違い・使用方法のミスであれば、クレームとは言いません。営業部より電話の上、仕様や正しい使用方法のパンフレットなどを送付して、完了です。
 明らかなお客様によるミスでなければ、当社によるミスの可能性が高まるため、全社的対応が必要になります。ここで初めてクレームとして認識されます。品質保証部・品質管理部が陣頭指揮と責任を持つことになります。
【3】クレーム発生情報の周知・原因特定の指示 : クレーム情報として全社に配信します。品質保証部は、関連部署を推定し、クレーム発生原因の追跡を指示します。クレーム品の現品を分析し、過去のクレームと比較・類推します。また、購入・製造・販売の時間帯やロットなども印字などから調べ、関係各部に周知します。
【4】2次分析・原因特定 : 品質保証部より個別に分析指示を受けた資材提供元業者、SCM部、製造部、下請け加工業者、販売店、得意先などが細部まで分析します。品質管理部が関係部署のフォローや選別、科学的手法(異物分析や統計学的手法など)で分析することも必要になります。このようにして、範囲の特定と発生源の特定をします。結果、原因不明ということも十分あり得ます。
 なお、当サイトには異物分析に関する記述があります。(別ページ)
  異物分析の方法へ>>
【5】発生源撲滅と選別 : クレームの発生原因が発見されたなら、発生源の除去をします。また、同じクレーム品が混在する可能性のある範囲について、選別をしかけ、除去します。
【6】3次分析・除去確認 : 品質管理部は原因除去後の分析をします。問題有れば、さらなる改善のため、【4】に戻ります。問題が解決されたと判断されれば、品質保証部に情報を上げます。原因不明でも、選別を一定期間全数検査するなど対処方法はないわけではありません。
【7】特定原因・解決策などの周知 : 品質保証部より、原因特定と除去の旨、全社的に配信します。
【8】お客様へのレポート作成 : 品質保証部がお客様宛のレポートを作成します。原因、対処、再発防止策を記載し、押印します。
【9】お客様への報告 : 営業部より、商品交換、レポートを送付の上、電話連絡します。ここで、お客様が納得いっているかがポイントです。納得いかないようであれば、【4】より再調査・再度報告は必要でしょう。場合によっては、補償や損害賠償もあり得ますが、この場合は経営層の稟議や法務部・顧問弁護士も動いてもらう必要があるかもしれません。なお、クレーム対処費用・補償による損失は全て損金とできますから、経理部が必要経費に算入することになります。。




 このように全社的、状況によっては仕入れ先や得意先も巻き込んで調査・改善・選別・補償が必要になってきます。コストとなるのはまちがいありませんが、軽視しないことが重要です。もちろんいたずらに平身低頭もよくありませんし、傷口を広げたりすることも無用です。


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最終改訂2013/2/18

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